一般社団法人 日本広告物施工管理協会 ロゴ

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当協会の役割

1. 広告物の社会的責任と広告物点検技士の必要性について

屋外広告物の設計・施工は屋外広告物法、建築基準法等に従って進められてきております。また、設置された広告物については建築基準法12条により定期点検について示され、点検資格者は一・二級建築士、特定建築物等調査者によることになっています。

一・二級建築士は高度かつ広範囲な知識を有して、総合的な判断を行う資質を有しており、特殊建築物等調査者は建物の全般にわたっての調査に関する知識及び技術を有する専門家となっております。調査範囲は広範で全体を目視で観察し、書式に則って報告するものです。

広告物については、

特殊建築物等定期調査業務基準
平成20年度国土交通省告示第282号
(より広告版に関する部分を抜粋)
    (い)調査項目 (ろ)調査方法 (は)判定基準

建築物の外部
(17) 外壁に緊結された広告版、空調室外機等 機器本体の劣化及び損傷の状況 必要に応じて双眼鏡等を使用し目視により確認する。 機器本体に著しい錆又は腐蝕があること。
(18) 支持部分等の劣化及び損傷の状況 必要に応じて双眼鏡等を使用し目視により確認し又は手の届く範囲をテストハンマーによる打診等により確認する。 支持部分に緊結不良があること又は緊結金物に著しい錆、腐蝕があること。

ということで、目視調査および手が届く範囲の打診調査が主となっています。

広告物の構成(材料、付属物、配線等)・骨組み・固定方法等多岐にわたる専門的知識を有する者の点検技術により状況を報告して、上位者が健全性診断を的確に行えるようにする必要があります。そのためには、点検方法を確立して、調査実施者に対する教育・訓練・考査を行って。点検技術に関する一定レベルの知識を有する資格者の普及が不可欠です。

2. 広告物の維持管理の徹底

設置された広告物の管理については、設置者の判断に委ねることが多く、屋外広告業を営む側からのアプローチが難しい場合もあり、不具合発生の要因にもなっていると考えられる。広告物点検技士の役割として、これまでの設置時の義務的関与・定期点検業務だけではなく、設置者に対する日常管理に関する啓蒙活動も含んで、広告物の社会的認知度を高めることが重要である。

特に屋外広告物の落下等による通行者への責任問題など、設置者(広告物所有者、広告物占有者)の義務(民法717条:土地の工作物等の占有者及び所有者の責任)についての知識を高め、維持管理の重要性を伝えていくことがこれなでにない新しい仕組みとなると考えられます。

3. 具体的活動について

広告物点検技士に求められる資質は、点検技術に関する質の高さ、建築物・工作物に対する基本的な知識を有することは当然であり、大切なことは社会人としての品位と人間としてのバランス感覚であります。

4. 広告物で社会を豊かにしましょう

自分たちが関与する屋外広告物を、社会から賛同が得られ、心が豊かになり、明るい社会が生まれるような媒体にする努力が大切だと思います。広告物の設置・点検に留まらず、自分たちが関与している業種が、健全な社会を構成していく大切な分野であるためには、関係者全員が一つの大義を掲げて、いつもぶれない様に原点回帰のための約束事が必要です。

「広告物点検技士」制度を完遂するためにも、協会として「公衆災害の未然防止による国民の安全確保」を活動の原点として、常に道を外れていないか、許容範囲かクロスチェックしていくことを確認したいと思います。

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